交通事故後の頭痛のメカニズム
広島市安佐南区のHALE整骨院が徹底解説
交通事故後になぜ頭痛が起きるのか
交通事故後に発生する頭痛は、むちうち(頚椎捻挫)をはじめとした首周辺の損傷、自律神経の乱れ、脳への衝撃、筋緊張の持続など、さまざまな要因から生じます。事故直後には痛みを感じなくても、数時間~数日経過してから頭痛が悪化するケースも多く、軽く見て放置すると長期化・慢性化するリスクがあります。特に、交通事故では日常生活ではかからない強い衝撃が一瞬で身体に加わるため、筋肉や関節、神経、バランス機能などに微細なダメージが生じ、それが頭痛として現れることがあります。交通事故による頭痛は、単なる片頭痛や緊張型頭痛とは異なる特徴を持ち、専門的な評価や適切な治療が求められます。
交通事故で頭痛が起きる主な原因
① むちうち(頚椎捻挫)による筋・靭帯の損傷
交通事故に最も多い外傷が「むちうち症」。首がムチのようにしなることで、筋肉、靭帯、椎間関節、神経がダメージを受けます。
むちうちによる頭痛のメカニズムは以下の通りです。
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首や後頭部まわりの筋肉(後頭下筋群など)が過緊張し、頭痛を引き起こす
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頚椎の歪みや可動性低下が神経を刺激し、痛みとして現れる
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首の炎症が原因で、痛み物質が放出され、頭部へと痛みが波及する
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首の筋緊張が血流不足を引き起こし、後頭部の鈍い痛みを生む
こうした痛みは、事故直後よりも翌日以降に強く出ることが多く、「最初は軽かったのに、だんだん痛みが強くなる」ことは珍しくありません。
② 外傷性頚部症候群による神経のトラブル
むちうちは別名「外傷性頚部症候群」と呼ばれ、首周辺には重要な神経が多数走行しています。そのため、衝撃によって神経が圧迫・過敏化し、頭痛に直結します。
特に影響が出やすいのは以下の神経です。
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大後頭神経・小後頭神経(後頭部の痛み)
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三叉神経(顔面〜前頭部の痛み)
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自律神経(めまい・吐き気・頭重感を伴う)
神経過敏が続くと、慢性的な痛みへ移行し、集中力低下や睡眠障害を引き起こすケースもあります。
③ 自律神経の乱れ(バレ・リュー症候群)
交通事故による衝撃や精神的なストレスによって自律神経が乱れ、以下の症状が起こることがあります。
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頭痛
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めまい
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吐き気
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耳鳴り
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集中力の低下
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光や音に敏感になる
これは「バレ・リュー症候群」と呼ばれ、むちうち後に多く見られる障害のひとつです。首の筋緊張や血流障害が原因で自律神経が乱れ、頭痛や頭重感が長引くケースもあります。
④ 眼精疲労・筋緊張の増悪
事故による衝撃で姿勢が乱れ、頚椎が正しい位置からずれることで、肩こりや眼精疲労が強まり、それが頭痛につながります。
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パソコン作業が痛みを悪化
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目の奥の痛み・こめかみの痛み
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首を動かすと頭痛が強くなる
こういった症状は事故後の典型的な頭痛パターンです。
⑤ 脳震盪・脳への衝撃(稀だが重要)
軽度の脳震盪が起きている場合、以下の症状が出ることがあります。
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ぼーっとする
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記憶が曖昧
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強い頭痛
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吐き気
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ふらつき
非常に重要なのは、脳の症状は時間差で悪化することがある という点です。
事故後に「大丈夫」と感じても、強い頭痛や意識障害が出た場合はすぐに医療機関を受診する必要があります。
交通事故後の頭痛の種類と症状
● 後頭部の鈍い痛み
むちうちで最も多いパターン。首の筋肉が硬直して血流が悪化し、重だるい痛みとして出る。
● こめかみの締め付け痛
筋緊張型頭痛。事故のストレスや姿勢不良が原因となる。
● ズキズキする偏頭痛
外傷後に片頭痛が誘発されるケースがある。
● 目の奥の痛み
後頭部の神経が刺激されることで起こる。
● 首を動かすと痛みが悪化する
頚椎の炎症・可動域制限の典型的なサイン。
放置するとどうなる?事故後頭痛のリスク
交通事故による頭痛は、適切な処置を受けないと長期化しやすい特徴があります。
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慢性頭痛(数ヶ月〜数年続く)
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めまい・吐き気・集中力低下
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不眠・自律神経の乱れ
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天気痛が出やすくなる
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肩こり・首こりが慢性化
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職場復帰や家事に支障
特に「むちうちからの慢性頭痛」は放置するほど悪化しやすく、早期ケアが鍵になります。
受診を急ぐべき危険なサイン
以下の頭痛がある場合は、整骨院よりも医療機関へ直行すべきケースです。
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突然ガツンとした激痛(雷鳴頭痛)
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吐き気・嘔吐を伴う強い頭痛
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手足のしびれ・麻痺
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意識がぼんやりする
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会話がしづらい
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高熱を伴う
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事故直後に強打した記憶がある
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痛みが日ごとに悪化している
これらは脳損傷・脳出血の可能性もあるため、早期対応が必要です。
整骨院でできる交通事故頭痛のケア
整骨院では、むちうちや外傷性頚部症候群による頭痛に対し、以下の施術を組み合わせて根本改善を目指します。
● 頚部・肩周囲の筋緊張を緩める施術
後頭下筋群・僧帽筋・肩甲挙筋の緊張を取り除き、神経の圧迫を軽減。
● 頚椎のアライメント(姿勢)改善
事故によって乱れた首の角度や姿勢を整えることで、頭痛の根本を改善。
● 自律神経の調整
軽い手技や呼吸改善で副交感神経を働かせ、頭痛・めまい・吐き気の緩和を狙う。
● 交通事故専用リハビリ
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可動域改善
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姿勢改善
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再発予防トレーニング
これらを段階的に行い、痛みの戻りを防ぎます。
交通事故後の頭痛は「早期対応」が最重要
交通事故による頭痛は、原因が複雑で複数の要素が絡み合うため、自然治癒だけに頼ると慢性化することが少なくありません。
・むちうちを軽く見ない
・痛みが軽いうちに適切な施術を行う
・姿勢改善や生活指導まで行う
これらが改善のカギとなります。
まとめ
交通事故後の頭痛は、むちうちによる筋損傷、神経の障害、自律神経の乱れ、姿勢異常、脳への軽度の衝撃など、原因が多岐にわたります。痛みが遅れて出るケースも多く、「そのうち治る」と放置すると慢性化し、日常生活に大きな支障をきたします。
事故後の頭痛がある場合は、
・専門的な評価
・早期の施術
・適切なリハビリ
・姿勢・生活習慣の改善
の4つを揃えることで、根本的に改善することができます。














